2009年8月の衆院選で政権が変わって以来、そのなりゆきが注目を集めている普天間基地移設問題。
新聞やネットでも大臣の発言・動向、アメリカの動きなど「普天間」の文字を見かけない日はありません。

ブログやTwitter界隈でもいろんな発言・考え方が提示されていますが、それらを読んでいるとそもそも前提が共有されてなくて、それぞれの思惑や言いたいことを言ってるだけのように読めてきました。
地元にいる人間としては大事な議論だと思うんだけど、沖縄ではずっと長いこと論じられすぎててそもそも「普天間問題」ってなんなの?ってのを客観的に見にくくなってるなーってのも自覚してて。

まずは沖縄の現状を整理して概観できる軽く読めるものをと思って、これをめくってみました。

沖縄側からとらえた沖縄問題全般というスタンスなので、データや事実関係の解釈はその分差し引いて読む必要はありますね。しかし、それでも地元の人が読む沖縄問題への入り口としてはとても入りやすくなっているブックレットだと思います。

「ZOOセオリー」とか「屈辱の日(天皇メッセージ)」、県全体では実は150万人くらい人間がいるとか、貯蓄高1億円以上の人の割合が全国平均と同じだとか、知っているようで知らなかったことも確認できました。

あんまり沖縄沖縄してなくて、なぜ沖縄の人が怒るのか(怒ってない人もいるけど)が立場を超えて共有できそうな、そんな内容です。

《目次》
プロローグ―沖縄は問いかける
第1章 キーワードで読む沖縄の歴史
第2章 データで読む沖縄の実像
第3章 裏から見る「沖縄問題」
エピローグ―沖縄の今を感じる「現場」を歩く