佐々木俊尚は、新聞社・雑誌編集を経験してきただけあって、古いメディアと新しいメディアの両方をよく理解していて、ネットとリアルで起こっていることを上手に解説できる人だと思う。

Winny事件とオープンソース、ガバナンスの章は読み応えありました。
標準化競争の章はPC-98シリーズの話とか書かれてて懐かしがりながら読みました。
学生のときに、486・25MHz・16MBのPC-9800を分割払いで35万で買ったのを熱く思い出した。
あれが今につながるすべての始まりだったか。

その頃はまだパソコン通信が全盛でNIFTY-ServeとかPC-VANが主流でした。
私も9600bpsのモデムで家族に怒られながら夜な夜なアクセスしてはフリーソフトをダウンロードしまくってたな。
そういうのもあって、中心がないネットワーク=インターネットを初めて知ったとき、Mosaicでアメリカの大学のWebをみたときに「世の中の人がみんなこれを使えば何か革新的なことが起こるんじゃないか」という単純に楽しむだけではない何かを見ていたときもあったっけ。

あれから10年経って、今みたいな世の中になるのに思ったより時間がかからなかったのは予想外でした。
なのに斜陽産業へ就職してしまった自分のダメさ加減がうらめしかったり。

昔はパソコン通信のなかでの話なんて、いっさいマスコミはとりあげなかったし、オタの世界のことという線をひかれていたと思うんだけど、最近はサーチエンジンを使った番組だったり、長期連載に2ちゃんねるがとりあげられたりしてますもんね。
それがいいことなのか、悪いことなのかはまだ判断つきませんが。

ネットとリアルでせめぎあいが起こっているさまざまなジャンルの話を歴史を交えてうまくまとめてると思います。
ある程度90年代のIT関連の歴史を知っているとおもしろく読めると思います。