日経ビジネスで、「愛媛大学南予水産研究センター タイを延命させるオニヒトデ分泌液の研究」を見つけて、興味深く読む。
愛媛県愛南町の漁港にある同センターの三浦猛教授が始めた研究がおもしろい。

地球温暖化の影響からか、最近は愛南町の沖合までサンゴが北上してきた。観光の新たな売り物になったものの、サンゴを食い荒らすオニヒトデも大量繁殖して関係者を困らせていた。そこで南予水産研究センターは2008年の夏にオニヒトデの駆除方法の研究を始めた。タイを飼っていた水槽にオニヒトデを入れておいたところ、しばらくして不思議な現象に気づいた。なぜかこの水槽ではタイがほとんど死なないのだ。
(日経ビジネス2009年1月19日号30ページより)

「オニヒトデ」というと沖縄でもやはり観光資源であるサンゴを食い荒らす悪者というイメージが一般的だけど、もしタイの養殖にオニヒトデが効果的ということになればすごいビジネスチャンスだと思う。

オニヒトデってなにもの
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オニヒトデ - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース

沖縄では自治体からの補助を受けて地元業者やNPO、有志のダイバーの手によって捕獲作業が続けられていますが、なかなか手こずっているように見えます(琉球新報の記事によると、うまく個体数を抑えられた時期もあったみたい)。よく調べたわけではないですが、駆除活動は善意で行われているのがほとんどのように見えます。

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作業に携わる人たちが自分たちの仕事を守るために駆除作業せざるを得ない状況が、駆除したオニヒトデが買い取られて日本のどこかで役に立っているということになれば、オニヒトデ駆除をビジネスとして始める会社とかできたりして、ものすごくWin-Winな展開になるよなーとふと思いついたのでした。